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草木塔 №74 [ことだま五七五]

銃後 4

              俳人  種田山頭火

     遺骨を迎へて

  いさましくもかなしくも白い函

  街はおまつりお骨となつて帰られたか


     遺骨を抱いて帰郷する父親

  ぽろぽろしたたる汗がましろな函に

  お骨声なく水のうへをゆく

  その一片はふるさとの土となる秋

  みんな出て征く山の青さのいよいよ青く

  馬も召されておぢいさんおばあさん  


『草木塔』 青空文庫

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