草木塔 №74 [ことだま五七五]
銃後 4
俳人 種田山頭火
遺骨を迎へて
いさましくもかなしくも白い函
いさましくもかなしくも白い函
街はおまつりお骨となつて帰られたか
遺骨を抱いて帰郷する父親
ぽろぽろしたたる汗がましろな函に
お骨声なく水のうへをゆく
その一片はふるさとの土となる秋
みんな出て征く山の青さのいよいよ青く
馬も召されておぢいさんおばあさん
『草木塔』 青空文庫
2020-10-13 09:11
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