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きのこの おはなし №6 [ふるさと立川・多摩・武蔵]

きのこの おはなし6

     文  みそのたかし・絵  さとうそのこ

きのこ5-5.jpg

 きのこのおはなし あとがき

都会ではスーパーなどで、だいたいの食べ物が揃ってしまいます。
田舎では畑や田んぼで作物を作る以外に、森で山菜や木の実やきのこを採ったり、ケモノを捕って食用にし、燃料用に木を伐り、畑の肥料用に落ち葉を集めて、生活している人たちが結構たくさんいました。
森は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出して、汚れた空気を浄化します。
森の木々が生育する土は、森に栄養豊かな水を貯え、ダムの役割を果たします。森からしみ出た栄養豊富な水が海までも豊かにしています。
弱ったり枯れた木から生えるヒラタケやサルノコシカケなどのキノコは木の養分を吸って成長し、菌糸を木全体に張りめぐらして腐らせます。
地面から生えるタマゴタケやべ二テングタケなどのキノコは、木の根っこの表面を菌根という菌糸でおおい、水分や養分を土から吸い上げて木に与えます。
もちろん木は自分の根っこでも、沢山の水分や養分を吸い上げます。
木は光合成でできた炭水化物などをキノコに与えます。つまりこの種のキノコと木は共生していて、この種のキノコの生える森の木はとても元気です。菌糸が沢山はびこっている場所は、華が生える隙間がないために革が少なく、キノコがたくさん生えるのです。
木や草は花を咲かせ実り、種を作って子孫を残しますが、もう一つの仕事は枯れて腐ることで土にかえり、子孫が育つための栄養になることです。キノコはそのお手伝いをしているのです。
木や草が枯れた後に腐らないと、森は枯れ木や枯草でいっぱいになってしまい、木や草が生える場所がなくなってしまいます。
腐ることが悪いことだと思いがちですが、実はとても大切なことなのです。絶滅危慎種を守ることも大事ですが、生態系を守るためには、近所の森も大切にしたいものですね。
『きのこの おはなし』 ちいさな花書店

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