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草木塔 №71 [ことだま五七五]

 銃後 1

              俳人  種田山頭火


  天われを殺さずして詩を作らしむ

  われ生きて詩を作らむ

  われみづからのまことなる詩を



     街頭所見

  日ざかりの千人針の一針づつ

  月のあかるさはどこを爆撃してゐることか

  秋もいよいよふかうなる日の丸へんぽん

  ふたたびは踏むまい土を踏みしめて征く

  しぐれて雲のちぎれゆく支那をおもふ

『草木塔』 青空文庫

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