草木塔 №67 [ことだま五七五]
柿の葉 18
愛人 種田山頭火
樹明君に
落葉ふみくるその足音は知つてゐる
落葉ふみくるその足音は知つてゐる
やつぱり一人はさみしい枯草
落葉してさらにしたしくおとなりの灯の
風の中からかあかあ鴉
葉の落ちて落ちる葉はない太陽
何事もない枯木雪ふる
ことしも暮れる火吹竹ふく
お正月が来るバケツは買へて水がいつぱい
『草木塔』 青空文庫
2020-06-28 08:24
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