SSブログ

対話随想余滴 №37 [核無き世界をめざして]

 余滴37 関千枝子から中山士朗様

            エッセイスト  関 千枝子

 全く、コロナ騒ぎには嫌になる、というか、もう、危機的ではないかと思います。コロナの蔓延が大変、医療が破滅的状況になっていることもありますが、日本全部がおかしくなって、革新的と言いますか、ともに活動してきた人たちも委縮(自粛でなくて)してしまっていることです。
 コロナの感染が危ないということで、自治体などの貸会議室などはすべて閉館になり、いろいろなイベントは全部中止、民主団体の集会も、会議も、人の集まることはすべてだめになってしまいました。私は民間の施設を借りたらと思い(多少高くても)聞いてみたのですが、皆さんいやがるのです。「こんな時ですから」。もし万が一、感染者が出たら、と心配なのですね、もし、感染者を出したら、それこそ、屋形船や大阪のライブハウス同様、非難と恐れで、経営傾きますものね。
 都心の有名な会議室ばかりではありません。気づいてみると、わが棟の集会室も、コロナのため当分使用禁止とあり(ここは公社の経営で、公社がそう決めたらわれわれ住民は文句言えません)、その横に、管理人も今まで週一回の休みだったのが、当分週3回休むと書いてあります。
 公園の遊具にもロープ.が張ってあり使えなくしてありますし、公園自体が締めきっているところもあります。いつもお送りしている知の木々舎の表紙の植物の写真、先日お送りしたの、紫色の花、なにか違うような気がしていたのですが、横幕さんのメールで分かりました。立川の昭和記念公園、全部締め切っていて、写真撮れず、去年とった写真を使ったのですって。あの公園は昔の砂川基地闘争の跡。広大な面積で、相当人が入っても、そんなに密集状態にならないと思うのですが。何かおかしいですね。 
 博物館、美術館の閉館では、丸木美術館も閉館状態に追い込まれ、イベントもすべて中止。.原爆の絵の保存事業も見直しになるのではと大変心配されています、これ、別に資料を送りますのでご覧ください。
 今年は被爆七五年、ある被爆者の友が、幼少期に被爆。やっと切り抜けたのに人生の最後に来てコロナ、なんてことだと怒っていました。私、今年六月、七月にかけ、あちこちで被爆の話をすることになっていたのですが、全部キャンセルになりました。本当に悔しいです。
 会議などは皆ネットで。メーデーも憲法記念日も、デモ行進はなく、式典をネット配信です。コロナには勝てない!
 今日は小池都知事の言うステイホームの最初の日(四月二五日)になります。私も別に出かける用事もないので家にいますが、静かで子どもの声も全く聞こえません。私、どうも気に食わないのは、感染者を調べるのに、日本はとても時間がかかり、まだ検証.されていないのが多い、その問題を放っておいていいのかしら。台湾、韓国はこの調べが大変早くて、今ほとんどコロナを抑え込んだ形になっています。そこを改善しないで、盛り場ばかりを調べて何割減ったと言ってもおかしいと思うのです。スーパーが、混んでいるのにと思っていましたら、今度はスーパー通いも三日に一度など言いだしました。
 私、クリーニング屋に洗濯物を取りに行く用事があったので(わが町ではあらゆる店が一か所に固まっています)スーパーに行ってみましたら聞きしに勝る混雑でした。レジに並ぶ人の列、どこがおしまいだかわからぬ列、商品をとろうとしても、人が邪魔で行けないくらいの混雑。三日分の買い出しのせいばかりとは言えぬ買い物のヤマ。大きな米袋を三つも担いでいる人もいました。米を買いあさっている人がいると話には聞いたのですが、本当だ。でも、なぜ米?
 私は、ずっと生協で物を購入、基本的にはそれで全部間に合っているのですが、先日生協の届け物を見て驚きました。いつも購入しているものがないのです。生協からの手紙を見ると、今までの購入では考えられないほどの量の注文で、生協では対応しきれないので、届けられなかった、とありました。生協にもトイレットペーパーや、ティッシュの大量の注文があるのだそうです。バナナまでないのには驚きました。バナナなどもつものでもなし、そんなに買い込んでも仕方ないのに、ね。私、このごろ朝、果物を食べるのですが、バナナを半分ほど食べるのです。別に果物のプレートにバナナがなくても困りませんが、考えられない事実です。
 とにかくこの混雑ぶり、相当衛生に悪いと思いました。どんな集会より「三密」です。
 結局皆さん、コロナを大変怖がっている、それで、都知事の自粛要請もよく守るのですが、どうも根本のところで、国や行政を信じていないのではないか、と思いました。
 さきほど台湾のこと、申しましたが、台湾は非常に早くから手を打ち、それが成功したようですが、私が一番感心したのは、衛生関係の最高責任者の方が、毎日記者会見し、徹底的に情報を出し説明し、質問の全てに応えるのだそうです。これで民の信頼が得られたようです。それに対して日本の状況は…‥。
 都知事の「今が最大のヤマ」の言葉に反論するつもりはありませんが、その前に検査体制を何とかしないと、本日の感染者と発表される数字が、本当に今日の感染者か、と思うのです。ステイホームもいいけれど、私はまずなすべきことは検査体制の改善ではないでしょうか、
 本当になんとかしないと。検査を一手にひき受けている保健所の方も、もうぶっ倒れそうですから。
 日本でも和歌山は近隣の府県の協力で成功しています。
 コロナはまだまだ分からないことが多い。最初安倍首相の要請は「不要不急」の会や、全国的な大きな会は規模を縮小して」でした。しかし、その後、学校の閉鎖を要請しました。首相の権限がないにもかかわらず九八%の学校が閉鎖したと言います。
 私はそんなとき。図書館に行ってみて、書架や席にロープを張って人を締めだし、予約の本だけがカウンターで貸してもらえるのに、驚き、疑問を朝日新聞の声欄に投書しました。
 大きな会でなく小さな会まで自粛、中止が相次ぐ中、女性「九条の会」で、内海愛子さんを囲む学習会を行いました。七〇人入れる部屋の三十数人の参加者、三密に程遠く、私は絶対感染者は出ない、と自信がありました。そしてあれからひと月半たちましたが、何の問題もありません。展覧会なども自粛相次ぐ中、決行した会に行きました。そんなに参加者が多くない展覧会で、気持ちよく楽しめました。
 図書館の投書は、反響多く、投書が出てから一か月、四月一五日に朝日新聞は反響特集をしてくださいました。図書館を愛する人々の多さに私は感動しました。
 四月になると、都知事のコロナに対する危機感発言が目立ち、自治体の集会場は全部閉鎖、図書館も簡単に閉館されてしまいました。
 もし、私たちの内海愛子さんの講演会も、もしあれがひと月後だったら、開催できなかったと思います。会場の閉鎖とは凄いことを考えたものです。もう東京周辺では会は絶対にできません。でも、コロナは命の問題と言われたら、誰も反論できません。
 しかし、訳がわからんことが多すぎます。小池知事は、生活用品や医療は今までと変わらないといったのですが、私の行っている皮膚科、は休診に追い込まれています。この皮膚科医、タコや魚の目の治療が多く、外反母趾で足のタコが多い私は月に一度は削ってもらわないと大変なのですが、医院の看護師さんから連絡があり休診するからというのでおどろきました。コロナのためというのですが、皮膚科の治療は体を寄せるからでしょうか。納得できないまま、蕁麻疹の薬だけ(蕁麻疹は、皮膚科が専門医なのです)処方箋を書いてもらいましたが、六〇日分薬を頂いたので驚きました。皮膚科医はそれくらい、ステイホームが続くと思っておられるようです。でもタコの方は、私、今、靴を履くと足に当たりとてもつらいのだけど。
 私の行きつけのクリニックに行き驚きました、連休に入るのでお薬を早めにもらいに行ったのですが、何時も朝八時四〇分から始まるのに、診察時間が午後一時から一八時までとなっているのです。コロナにより、人員の配備ができないから、と言います。何のことかと思ったら、このクリニック、電気治療もやっているのですが、これが体が密接に近づいていけないらしいのです。電気治療は相当流行っていましたので、これができないと、看護師さんも、余ってくる(休職させたのかしら?)。それでこんな診察時間になったようです。知らないで、電気の治療に来た人たち、皆驚いていました、
 皮膚科にしてもこのクリニックの電気治療にしても、お医者さんの方から言いだして、休診にしたとは思えない、誰か偉い人がいうのでしょうね、都から?医師会?何だか妙ですね。とにかく、それでもコロナのためと言われればおとなしく従い、マスクをしていないで歩いている人を見ればにらみつける人あり、買いだめはすごいし、本当に変です。


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。