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私の中の一語一会 №212 [雑木林の四季]

でんでんむしむし あべそうり おまえのあたまはどこにある 策出せ 金出せ 辞表出せ
~いま その いまの感染者数というご質問はいただいてなくて ですね・・~

       アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 安倍首相は17日夕刻に記者会見して、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う“緊急事態宣言を全国に拡大する”と発表した。
 会見では、この緊急事態を早期に収束させるためには、今が一番大事な時期であること。
 大型連休を控えたこの時期に、人と人との接触を8割減らすことが出来れば、ウイルスの抑え込みに光がみえてくる・・などと語り、“不要不急の外出”を自粛するよう国民に要請した。
 この外出要請会見をテレビ中継で見た人達が「安倍さんガンバレ」、「総理が務まる人は安倍さんしかいない」とか「あなたが総理で頑張ることなど誰も望んでいない」、「辞めちまえ、ボンクラ!」など、ツイッター上には過激な賛否両論が飛び交ったとスポーツ紙が伝えていた。
 その中で、私が笑ったのは「でんでんむしむし、あべそうり、おまえのあたまはどこにある、策出せ、金出せ、辞表出せ」という“童謡でんでんむしの替え歌”である。
 今回のコロナ危機では、世界各国のリーダーたちが指導力を発揮して、アメリカ、イギリス、韓国などでは政権の支持率が上昇したというのに、安倍政権の支持率は低下傾向にある。
「自宅で優雅にくつろぐ首相」の動画投稿にみられるように、“国民目線に立てない”首相の言動と安倍離れは無縁ではないのである。
「エイプリルフールじゃないのか?」と海外メディアから揶揄された「アベノマスク」は、全世帯への配布が始まった17日以降、大混乱に陥っていたという報道が目につくようになった。
 安倍政権の新型コロナウイルス・感染防止対策は、すべてうまくいっていないのだ。
 落ち目の安倍首相が国会で、「急激に拡大するマスク不足に対応するうえで、家庭向けの布マスク配布は極めて有効であり、理に叶った政策だ」と胸を張ったというが、評価する人はほとんどいない。
 すでに布マスク2枚が配布された143市町村で、「黄ばんでいる」、「髪の毛がついている」「虫がついている」など、7870枚もの不良品が見つかったことが21日に明らかになった。
 新型コロナウイルス対策などを審議する衆院予算委員会で28日、立憲民主党の大串博志議員がアベノマスクは不評で、不良品回収騒ぎになっている、配布率もまだ4%だと指摘して「執行を止めて、予算466億円は“生活救済”に回してはどうか」と提案したが、安倍首相は「意図的に貶める発言はやめて欲しい」と不快感を示した。
  “不良品が出ていること”や“回収騒ぎになっていること”について、謝罪する素直さはどこにもなかった。
 あべそうり おまえのあたまは どこにある?・・・
 大串議員は「今は平時ではなく国難だ。466億円も使って布マスクを配ることがホントにいいと思っているのか?」と抗議したが、誤魔化してでも逃げ切ろうとする姿勢に委員会は紛糾したのである。
 28日の衆院予算委員会に安倍首相は白マスクをつけて出席していたが、委員会が休憩に入った直後に、顔からマスクを外して胸ポケットに収める様子がTV画面に映し出された。
 閣僚らと近い距離で言葉を交わすシーンまでがノーカットで生中継されていたのである。
「何だよこれ! マスクは単なるパフォーマンスだったのかよ!」
「これはいかん、マスクについてこの程度の認識とは・・466億円が馬鹿らしい」などとSNSに非難のツイートが殺到して、この流れは29日まで續いたという。
 おまえのあたまは どこにある・・愚策しか出せないなら 辞表出せ!
 政府によれば、466億円の内訳は“マスク調達費338億円”、“配達費128億円”となっている。
 受注企業4社と言われながら、当初は企業名や受注額の詳細は公表されなかった。
 各社の受注額などが分かってきたのは、社民党の福島瑞穂党首が厚労省に調達先などを問い合わせたからである。
 興和が54億8000万円、伊藤忠商事が28億5000万円、マツオカコーポレーションは7億6000万円と分かったが、残り1社は公表先送りとなった。
 “何故、公表を先送りするのか?”、
 “公表するとマズイ企業に発注したのか?”
 “官邸に近いお友達企業にボロ儲けさせたからじゃないのか”など“笑えない疑惑”がまことしやかに囁かれる始末だった。
 聖路加国際大の大西一成準教授は公衆衛生学の専門家である。
 この準教授がアベノマスクの「漏れ率」を計測したという投稿がネットに出ていた。
「漏れ率」とは、マスクの外側と内側の粒子の数を計測して、粒子がどのくらい内側に入り込んでいるかの割合を調べることで出る結果だ。
 アベノマスクで5回計ったところ、5回とも全て100%の漏れ率だったという。
 要するに、外側を浮遊している粒子がすべて内側に入り込んでしまっていたのである。
 大西準教授によれば、“布マスクはウイルスの取り込みを防せげるか”という観点からみると、「ほとんど効果がない」ということになった。
 布マスクは、フィルターの役割を全く果たしていないことが分かったのである。 
 アベノマスクはサイズが小さいから、顔とマスクの間にスキマができやすいらしい。
 大西先生は、一生懸命マスクの周りを押さえて計ってみたが、結果は漏れ率97%であったという。
「アベノマスクは、人からの感染を防ぐ効果は期待できません」というのが結論になった。
 安倍首相は、布マスク配布は極めて有効で、理に叶った政策・・と国会で強弁したけれど、感染を防ぐ効果はないことが証明されてしまった。
 巨額の税金を投入したアベノマスクは、何に有効なのか?どこが理に叶った政策なのか?を聞かれたら首相は、何と答えつもりだろうか。
 でんでんむしむし あべそうり まえのあたまは どこにある?・・・
 世界には新型コロナウイルス感染拡大の抑制に成功し始めている国も出てきている。
 しかし日本では、未だに“先行きが不透明”で、「世界と比較すると安倍政権の新型コロナ対策は不十分と言わざるを得ない」という専門家も多くいる。
 公衆衛生の専門家でキングスカレッジ・ロンドンの渋谷健司教授が、英国在住者の一人として海外目線で見た「日本の新型コロナウイルス対策」について投稿している。
 緊急事態宣言が全国に拡大されたのは歓迎すべきことだが、タイミングとしては“遅すぎた”である。
 日本は早めに厳格なロックダウン(都市封鎖)を行って感染連鎖を押さえて欲しかった。
 ステイ・ホームのためには強力なメッセ―ジが必要になるが、イギリスはその点で失敗した。
 これまでは厚生省のクラスター対策班の尽力で、日本はどうにか数カ月持ちこたえてきたが、フェーズは変わっている。日本は今、コロナ対策の正念場を迎えていると言っていいだろう。
 コロナ感染者は、公表されている数よりもっと広がっているのではないか。
 このコロナウイルスは感染していても症状が出ない人も多くいる。そうした探知できない感染者が感染を広げていると考えられる。これからも感染は広がり、発症者は増えていくと思う。
 クラスターだけを潰していくフェーズは終わって、検査を増やしていくフェーズに入ったとみるべきだろう。
 29日の参院予算委員会で、安倍首相が答弁に詰まり立ち往生する場面があった。
 国民民主党の森ゆう子議員が、緊急事態宣言の解除や延長には「感染状況が一つの要素だと言っていましたけど、今どれくらいの国民が感染しているんですか?」と質問したら、安倍首相が1分以上にわたって答えに窮したというから驚いた
「いまの、その、現時点では、今の感染者というご質問はいただいていなくてですね。いま、あの、これにあるのは、・・・ 質問の通告はされていないということは、まず申し上げておきたいと思います」
 静かだった場内がザワつき始めた・・・
「だってそうですよ、だって、こ、これに書いて、これに、これに これに書いてないじゃないですか その上ですね・・・」この答弁不能シーンがツイッター上に広まってしまったのだ。
「安倍ちゃん、最高責任者なのに現在の感染者数すら知らんのか?・・」
「通告なくても答えなければならない数字だろう・・」
「知らないこと聞かれたら、逆切れ、情けない・・」と呆れたツイートが多かった。
 出るのはタメ息ばかりなり・・
 でんでんむしむし あべそうり、おまえのあたまはどこにある 策出せ、金出せ、辞表出せ!      


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