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ミツバチからのメッセージ №20 [ふるさと立川・多摩・武蔵]

トウヨウミツバチの南限‐7

      造園家・ミツバチ保護活動家  御園 孝

 ハトカディはかなり行きやすい場所だと、日本人スタッフのミヤッチが言うので少し安心していましたが、相変わらずの泥沼状態の道を延々と下って行き、どれほど贔屓目に見ても、この坂を車が登っていけるとはとても想像できず、帰りのことが心配でたまりませんでした。
  車を降りて歩いていると、オオミツバチの大群が大きな羽音で飛んできて、テンデンバラバラにサイザルの葉に止まりました。蜂球は作らなかったのですが、これがオオミツバチの分封だと思いました。
 ハトカディはすでにミツバチの巣箱が設置されていたのですが、木陰に置かずに炎天下に設置されていて野生ミツバチが住む環境ではありませんでした。東ティモールには製材所が無いので、現地にあるもの(竹や丸太や石)で巣箱を作り、他の方法もいろいろ試してみました。
 この集落にはかなり野生ミツバチがいて、切って転がしておいた丸太の中に巣が有ったり、木の洞の中に住み着いているものや、崖の岩の中に住み着いているものなどが有りました。アルカディさんが実際に巣を捕って見せてくれたのですが、少しでやめましょうと言っても、すべてを採りつくし食べてしまいました。蜜だけでなく幼虫なども重要なタンパク源なので、大人も子供も巣を見つけると捕って食べるそうです。手荒な方法で巣を捕っても刺されることが無く、あまりのおとなしさに驚きました。
 オオミツバチのことをいろいろ質問するとかなり詳しく話す人がいて、さも自分がやっているように自慢げに、ロープを使い登り方や蜜の捕り方を説明してくれました。是非実際に見せてくださいというと、俺はやったことは無くて従兄弟がやっているというのです。それなら従兄弟を紹介してくださいと頼むと、連絡が付かないというのです。小さな集落で歩いて行ける範囲なので従兄弟の家を教えてくださいと頼むと、黙り込んで何も話さなくなってしまいました。実はこのようなケースが度々あり何度も残念な結果になっています。

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準備した巣箱
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サイザルにオオミツバチが分封
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穴からミツバチの巣を捕る
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日当たりのよい場所に仕掛けられた空の巣箱
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転がした丸太にミツバチが入った 

 


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