SSブログ

草木塔 №53 [ことだま五七五]

柿の葉 4

                 俳人  種田山頭火

   甲信国境
 
 行き暮れてなんとここらの水のうまさは
 のんびり尿する草の芽だらけ


   信濃路
 
 あるけばかつこういそげばかつこう
 からまつ落葉まどろめばふるさとの夢


   江畔老に
 
 浅間をまともにおべんたうは草の上にて


   碓氷山中にて路を失ふ
 
 山のふかさはみな芽吹く

『草木塔』 青空文庫

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。