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旬の食彩 僕の味 №107 [ふるさと立川・多摩・武蔵]

牛頰肉の赤ワイン煮込み2019

  レストラン・ヴァンセットオーナーシェフ  大沢聡

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12月に入って昼と夜の気温差が激しい毎日ですが、
寒い時に食べたくなる煮込み料理を今月から始めました。
定番牛頰肉の赤ワイン煮込み。
柔らかくそして豊潤。しっかりと味のなじんだ赤ワイン煮込みは地味溢れる
料理です。ヴァンセットでも秋から冬の寒い時期にはおすすめの一品になります。
最近は作り方が変化しています。作る人により様々ですが、裁定でも1日は漬け込むのが一般的な方法です。ヴァンセットでは肉を赤ワインでマリネする時間1時間ほどできるようになりました。減圧調理機のおかげです。
もうこの時点で自宅ではできないので、作ろうと思った方は諦めてヴァンセットに食べにきてくださいね!
以前にも書きましたが減圧調理機は食材の中に均一に味を染み込ませることができるのが特徴の一つです。食材が減圧調理機の中で膨張して大気に戻るを常温で数回繰り返すことで肉に赤ワインや一緒に入れた香味野菜の香りが染み込むんですね。それと同時に肉の臭みが抜けるのが良いところです。
そしてここから煮込み作業へ進んでいきます。
とその前に、先づは肉の表面の水分を拭き取りフライパンで肉の周りを焼いていきます。香ばしい香りが出てきました!ジュウっと焦がさないように。肉は全面焼きあげたらバットの上にのせ脂をペーパータオルで拭き取っておきます。マリネに使ったワインに同じくらいの分量の赤ワインを追加して火にかけて灰汁を引いていきます。結構灰汁が出るので丁寧いに!
それとは別に玉ねぎをスライスして大きめの蓋付きの瓶に入れて塩を振り、圧力鍋に水を入れ、ザルを中にセットしてザルの上に玉ねぎの入った瓶を乗せて加熱して蒸し焼き状態にします。圧力鍋のピンが動き始めたら90分ほど弱火でかけます。すると飴色の玉ねぎと玉ねぎから出たエキスを作ることができます。この玉ねぎのエキスを濾して煮詰めたもを用意。

漬け込むのに使った香味野菜も良い香りがするように炒めます。
それらの材料をまとめて真空パックに。別に仕込んだ玉ねぎのエキスも加えることでマイルドで奥深い甘みが煮込みのソースにもたらされます。
そして低温で煮込みます。65度で36時間ほど煮込むという方法と圧力鍋で短時間で仕上げる2種類の方法があります。圧力鍋で煮込んだ場合肉から結構味が出てしいますいますので、冷ます時にいかに肉にソースの味を戻すかがキーになります。
ここで減圧調理機の登場です。この圧力鍋で煮込んだ牛頰肉とソースと一緒に減圧調理機を65度の設定温度で15分間肉を膨張させて大気に戻してを3回繰り返して肉に味を馴染ませることで風味豊かな煮込み料理を仕上げることができます。減圧調理機は沸点が下がるのも特徴です。つまり65度で沸騰した状態を15分間続けて通常の大気に戻すというのを3回繰り返すわけです。
仕上げにソースをある程度煮詰めていきます。ただ煮詰めすぎ注意。この後牛頰肉を1人分づつカットしたものをソースと一緒に鍋に入れてオーブンで温めていきます。その時に鍋のソースが程よく煮詰まり肉に絡めることでより一層味に深みが出ます。

ソースの甘み味を作っていく中で蜂蜜を使うことで味を構成することもできますが、玉ねぎのエキスが入っているので今回は入れていないです。
そのかわり玉ねぎのエキスはそれなりに量が必要なので結構な玉ねぎの量になります。この濾して残った玉ねぎはオニオングラタンスープやその他料理のソースや付け合わせなどで使用します。

今回の牛頰肉の赤ワイン煮込みは濃厚な味わいでありながらコッテリというう感じではないところが人気の一つかと思います。
レストランヴァンセットではランチ、ディナー共にご用意していますのでぜひ御来店してください。お待ちしております。

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余談ですが、この牛頰肉の赤ワイン煮込みをおでんに入れると格別なおでんになります。


東京都立川市柴崎町3-5-2 むつ花ビル2F  042-526-6716
ヴァンセット27シェフブログ  http://www.sprasia.com/tv/user/vanset/blog
ヴァンセットHP http://www.restaurant27.hello-net.info/


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