浜田山通信 №253

言語道断

    　　　　　　　　　　　ジャーナリスト　　野村勝美

　10月27日、浜田山でもメインロード商店街でハロウイーンイベントが行われ、かわいいドレスを着たこどもたちやお化けのような仮装姿の大人も混ざっておお賑わいだった。4年目だが、年々盛んになっている。人間は仮装やお祭りが好き、まことに遊びをせんとや生まれけんなのだろう。渋谷のように荒れ狂って乱暴騒ぎを起こし、区の条例までつくるようなのはハタ迷惑だが、お祭りは洋の東西を問わず楽しいものだ。
　11月1日には元森永乳業の社宅、研修所だった跡に５階建ての介護付有料老人ホーム「ソナーレ浜田山」がオープンする。67室あり、料金も前払いプランと月払いプランがあり、後者だと742.500円、貧乏老人には高嶺の花だ。
　この西側でも元養老の滝や蕎麦屋が入っていた木造店舗、住宅あとにこの辺一帯の地主が3F建のビルを建設中。なにしろマイナス金利だから地主は古い建物を建て替える。浜田山から渋谷、新宿まで15分、渋谷に東京中を見渡せるバカでかい超高層ビルが完成し、外資まで入ってきているというのでこの辺の地価も上がっているらしい。駅前のケーキ屋が高齢でやめたあとにはすぐチョコレート専門店が入り、けっこう流行っている。駅に隣接する飲食店「みち草」も閉店し、更地にした。あとにモスバーガーがくると街のうわさだ。
　ことしはビッグニュースが続いて。そのニュースたちも台風とラグビーであらかたふっとんだ。令和の天皇即位の儀式がワーストニュースを閉めだしたのだが、私にとってけじめをつけてもらいたいいちばんのニュースは関西電力の原発マネー問題だ。菅原一秀経済産業大臣は、高浜原発のある福井県高浜町元助役から関電の役員らが巨額の金品を受け取っていたことが表面化した時、「まことにゆゆしき事態」「言語道断」と非難した。この男はぎれがいいなと思ったが、東京選出で何も知らない人だなとも思った。福井は私の郷里でもあり、恩師戸井田道三先生と敦賀の原発を見に行ったこともある。どのような理由で、敦賀、三方、大飯、高浜の四か所に14基もの原発が作られたか。原発は国の基本方針、巨大な利権がからむ。政府、政治家、地方自治体、ゼネコン、部落問題がからんでくる。解放同盟が反対するだけで莫大な金が動くわけがない。元助役は昨年死去。死人に口なし、悪いことはすべて元助役のせいにすればよいと関電のお偉いさんが考えたとしても仕方がない。     
　菅原一秀大臣は関電とは無関係の東京練馬区の選出。これまで電気事業連合会などとも無縁だったのだろう。つい「言語道断」と口走ってしまった。誰かに仕組まれたかすぐ1万円の香奠事件が出て、辞表を出さざるをえなくなった。哀れというも愚かなり。関電事件は野党も徹底追及すべきだ。
　もう一つ神戸の東須磨小学校の教師いじめ事件。私にはさっぱりわからない。