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草木塔 №50 [ことだま五七五]

柿の葉 1

                俳人  種田山頭火

   生野島無坪居
 
 あたたかく草の枯れてゐるなり
 旅は笹山の笹のそよぐのも

   門司埠頭
 
 春潮のテープちぎれてなほも手をふり

   ばいかる丸にて
 
 ふるさとはあの山なみの雪のかがやく

   宝塚へ
 
 春の雪ふる女はまことうつくしい
 あてもない旅の袂草こんなにたまり
 たたずめば風わたる空のとほくとほく


『草木塔』 青空文庫

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