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ミツバチからのメッセージ №16 [ふるさと立川・多摩・武蔵]

 野生トウヨウミツバチの南限―3

             造園家・ミツバチ保護活動家  御園 孝

 首都ディリビーチホテルに1泊して、朝食はトーストとコーヒーで何も問題は無かったと思うのですが、顔を洗い歯を磨き水道水でうがいをしました。コップの残り水は薄茶色をしていて、飲まないからいいと判断したのですが、間もなくひどい下痢が始まり首都ディリで資材調達しなければならない中、トイレ探しが仕事になってしまいました。街中には全くトイレがなく人でごった返しているので始末が悪いのです。もうミツバチがいても見る気にもなりません。
 翌日最初の目的地アイナロ県のマウベシに出発しました。ディリが気温30度だと標高1500mほどのマウベシは10度くらいです。片道4時間ほど悪路を登っていくのですが、まだ前日の下痢が収まらず、何度も車を止めて森に駆け込みました。
しかしこの日は車窓をずっと見続けていて、とうとう念願のオオミツバチの巣を発見しました。樹高30mほどのサムトゥク(レインツリー)の木の枝に直径1mほどの巣が付いています。この巣を見つけたことで体調は一気に快方に向かい、楽になってしまいました。一つ見つけると幾らでも見つかり、150くらいの巣を確認できました。
  オオミツバチはコガタスズメバチほどの大きさで執念深くしかも刺されると非常に痛いそうです。この高い場所で刺されながら蜂蜜を採る作業はしんどいと感じました。
  マウベシの事務所から車で5分ほどの高台のボウサダにホテルがあり、そこを根城にして活動することになりました。ホテルに着いたとき土砂降りの雨で、翌日が心配されましたが、一夜明けるとすっかり晴れ渡り下界には雲海が広がっていました。
  マウベシの事務所には前もってミツバチの巣箱を30組ほど作ってもらっていて、それをもってハヒタリ集落へ出発しました。昨日悪路といったのは失言で、今日の道が本当の悪路だったのです。道というより泥沼で、坂道というより崖といった感じでした。深く亀裂の入った道を4WDのオフロード使用でやっと動いている状態です。行きは下りが多い分帰りは車が動けるのか心配です。ハヒタリの8人と我々4人は巣箱や資材や食料を持ち、細い山道を2時間ほど前日の雨でぬかるんだ険しい山道を、現地の人たちは何事もないように山道を歩きますが、私たちはあえぎながらで声も出ませんでした。やっとハヒタリに到着しました。

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森にはオオミツバチの巣が沢山有る。
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ボウサダでは毎朝雲海が出る
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巣箱を作っておいた
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車でいけない山奥の集落が多い
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荷物をかついで山道を歩く 


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