私の中の一期一会 №197 [雑木林の四季]
日韓の政治的対立で韓国人観光客が激減、観光地の悲鳴が聞こえる
~「早く仲直りしてくれないと困る!」が観光業者の本音かも・・~
~「早く仲直りしてくれないと困る!」が観光業者の本音かも・・~
アナウンサー&キャスター 藤田和弘
韓国のお盆休みに当る「秋夕」(チュソク)の連休が12日から始まっている。
距離的に近い九州の各観光地では毎年この時期、多くの韓国人観光客で賑わうのが通例だったが、今年は事情が違い、予約が極端に低調だと西日本新聞が伝えている。
日・韓関係が泥沼化している政治の問題が大きく影響していることは否定できない。
韓国人に人気のある温泉地の一つは、大分県の由布院市湯布院町と観光名所の金鱗湖だと言われている。
JR由布院駅の目抜き通りは土産物店や飲食店が並ぶから、平日でも韓国人旅行客でごった返すのが通例であった。
だが、このところ韓国人観光客がめっきり少なくなっている。
中国人や台湾人の観光客ば目立っているが、韓国人はまばらになってしまった。
半年前までは大型バスが殺到していた金鱗湖近くの駐車場も、今は観光バスの数が多いとは言えない有様だというのだ。
「藤田さんと行った由布院の旅館。廃業のピンチらしいですよ」と懇意にしているドクターが電話してきたのはつい先週のことである。
「へえ~、何で?」と聞くと「韓国人観光客が激減して、由布院ばかりでなく九州の各地の旅館やホテルは軒並み経営危機のようですね」ということだった。
“由布院町づくり観光局”によると、2018年に由布院を訪れた外国人観光客は89万1676人で過去最高を記録した。そのうちの半数が韓国人観光客であった。
16年3月、ドクターが宮崎市内で医療講座を開いて“免疫の話し”をしたことがあって私も同行した。
翌日、ドクターらと由布院で一泊した旅館が、今ピンチらしいと聞いてあまりいい気持ちがしなかった。
あの時は、なるべく小規模の旅館を選んだのに、そこもほとんどが韓国人観光客で、我々日本人グループは数で負けていたのが印象に残っている。
あの町に90万人の半分、約45万人の韓国人が来るとしたら目立たないほうがおかしい。
、韓国の文化観光研究院が11日“日本旅行に関するアンケート調査”の結果を発表した。
それによると、8月23日から9月2日にかけて日本旅行を計画していた人は534人だったが、その約70%がキャンセルしたり、行き先を変更していたことが分かった。
回答者の92%が「日韓関係の悪化」を変更理由にあげていたという。
行先を変更した人の中には、国内旅行に変えた人が43.8%、海外ではベトナム、台湾、香港などに変更した人も多かった。
多くの人が「日本へ行きたかったが、政治への配慮からやむを得ずキャンセルした」と回答していたようである。
長崎県の対馬市は、釜山(プサン)から約50キロぐらいしか離れていない。フェリーで1時間ちょっとで行けるから、韓国人にとって「日帰りできる海外」という感覚になれるから人気があった。
しかし、韓国人頼みになり過ぎた結果、対馬市は“韓国人に特化した観光地”になっていた。
専門家に言わせれば、観光地としての多様性は失われ、韓国人以外には魅力のない観光地でもあったのだ。
政治的対立の余波を受け、「韓国人観光客が来ない」となると、たちまち行き詰まるのは必至であろう。
対馬市では、先月8月の韓国人入国者の数が激減したから、島内の業者は困惑した。
韓国の旅行会社最大手のハナツアーが9月20日に発表したデータによると、8月の日本旅行の販売数は前年同月比で80%も減っていた。
北海道の玄関口、新千歳空港の国際線新ターミナルはこの8月末にオープンしたばかりだが、いきなり訪日韓国人の激減という現実と向き合うことになった。
空港関係者は「いよいよオープンという夏だったのに、今まで新千歳空港を支えてきた韓国人が大幅に減ったのが最悪でした」と嘆く。
韓国の航空各社は、相次いで日本路線の運休や減便に踏み切っており、旅行シーズンが終わる今月後半からさらに訪日客が減るとみられている。
官公庁のデータによれば、昨年の訪日韓国人客が消費した総額は約5900億円にのぼるという、少ない金額ではない。
日本商工会議所三村明夫会頭は、「韓国人訪日客の減少レベルは相当なもので、北海道や九州は悲鳴に近い状況だ」と語り、日韓関係の悪化が地方経済に与えている影響は大きいと分析している。
韓国人観光客に特化し観光地、対馬市には、昨年41万人の韓国人が訪れたが、今年7月は4割減少、8月は8割も減ってしまった。
対馬市の市長は「7月は3億円の損失だったが、8月は7億円の損失に膨らんだ。2か月で10億円の損失は業者にとって死活問題だ」と発言、長崎県知事に支援を求める要望を提出している。
日韓問題の解決が望ましいが、韓国人に依存し過ぎていた市の観光事業を国内観光客にシフトしていく必要もあると話している。
今、日本の世論は韓国に厳しい、自治体や観光業界も声を挙げたくても挙げにくい状況にあるのは確かだろう。
北海道の自治体職員が空港で「北海道へようこそ」とハングルで書いた横断幕を掲げて歓迎したら、「そんな必要はない」と批判に晒されたと知って、寂しい気持ちになったのは私だけだろうか。
批判する側は多分、政治への“忖度”なのだろうけど、何とも息苦しい世の中になったものだ。
佐賀県の唐津市では、この18,19の両日、韓国、麗水市の小学校児童20人のホームステイを受け入れるつもりで準備していたが、韓国側から延期の申し入れがあったという。
延期の理由や何時まで延期したいのか・・などは不明である。
唐津の児童らが韓国でホームステイした時は、歓待されたそうで、唐津市の担当者は「交流自体を拒まれたとは思わない。状況を見守っているのではないか」と話していた。
あちらでもバッシングや忖度があるのも知れない。
日本各地の観光事業関係者の側に立つと、なるべく早く仲直りするのが一番いいのだが、両国の意地の張り合いは当分続きそうな気がしてならない。
韓国のお盆休みに当る「秋夕」(チュソク)の連休が12日から始まっている。
距離的に近い九州の各観光地では毎年この時期、多くの韓国人観光客で賑わうのが通例だったが、今年は事情が違い、予約が極端に低調だと西日本新聞が伝えている。
日・韓関係が泥沼化している政治の問題が大きく影響していることは否定できない。
韓国人に人気のある温泉地の一つは、大分県の由布院市湯布院町と観光名所の金鱗湖だと言われている。
JR由布院駅の目抜き通りは土産物店や飲食店が並ぶから、平日でも韓国人旅行客でごった返すのが通例であった。
だが、このところ韓国人観光客がめっきり少なくなっている。
中国人や台湾人の観光客ば目立っているが、韓国人はまばらになってしまった。
半年前までは大型バスが殺到していた金鱗湖近くの駐車場も、今は観光バスの数が多いとは言えない有様だというのだ。
「藤田さんと行った由布院の旅館。廃業のピンチらしいですよ」と懇意にしているドクターが電話してきたのはつい先週のことである。
「へえ~、何で?」と聞くと「韓国人観光客が激減して、由布院ばかりでなく九州の各地の旅館やホテルは軒並み経営危機のようですね」ということだった。
“由布院町づくり観光局”によると、2018年に由布院を訪れた外国人観光客は89万1676人で過去最高を記録した。そのうちの半数が韓国人観光客であった。
16年3月、ドクターが宮崎市内で医療講座を開いて“免疫の話し”をしたことがあって私も同行した。
翌日、ドクターらと由布院で一泊した旅館が、今ピンチらしいと聞いてあまりいい気持ちがしなかった。
あの時は、なるべく小規模の旅館を選んだのに、そこもほとんどが韓国人観光客で、我々日本人グループは数で負けていたのが印象に残っている。
あの町に90万人の半分、約45万人の韓国人が来るとしたら目立たないほうがおかしい。
、韓国の文化観光研究院が11日“日本旅行に関するアンケート調査”の結果を発表した。
それによると、8月23日から9月2日にかけて日本旅行を計画していた人は534人だったが、その約70%がキャンセルしたり、行き先を変更していたことが分かった。
回答者の92%が「日韓関係の悪化」を変更理由にあげていたという。
行先を変更した人の中には、国内旅行に変えた人が43.8%、海外ではベトナム、台湾、香港などに変更した人も多かった。
多くの人が「日本へ行きたかったが、政治への配慮からやむを得ずキャンセルした」と回答していたようである。
長崎県の対馬市は、釜山(プサン)から約50キロぐらいしか離れていない。フェリーで1時間ちょっとで行けるから、韓国人にとって「日帰りできる海外」という感覚になれるから人気があった。
しかし、韓国人頼みになり過ぎた結果、対馬市は“韓国人に特化した観光地”になっていた。
専門家に言わせれば、観光地としての多様性は失われ、韓国人以外には魅力のない観光地でもあったのだ。
政治的対立の余波を受け、「韓国人観光客が来ない」となると、たちまち行き詰まるのは必至であろう。
対馬市では、先月8月の韓国人入国者の数が激減したから、島内の業者は困惑した。
韓国の旅行会社最大手のハナツアーが9月20日に発表したデータによると、8月の日本旅行の販売数は前年同月比で80%も減っていた。
北海道の玄関口、新千歳空港の国際線新ターミナルはこの8月末にオープンしたばかりだが、いきなり訪日韓国人の激減という現実と向き合うことになった。
空港関係者は「いよいよオープンという夏だったのに、今まで新千歳空港を支えてきた韓国人が大幅に減ったのが最悪でした」と嘆く。
韓国の航空各社は、相次いで日本路線の運休や減便に踏み切っており、旅行シーズンが終わる今月後半からさらに訪日客が減るとみられている。
官公庁のデータによれば、昨年の訪日韓国人客が消費した総額は約5900億円にのぼるという、少ない金額ではない。
日本商工会議所三村明夫会頭は、「韓国人訪日客の減少レベルは相当なもので、北海道や九州は悲鳴に近い状況だ」と語り、日韓関係の悪化が地方経済に与えている影響は大きいと分析している。
韓国人観光客に特化し観光地、対馬市には、昨年41万人の韓国人が訪れたが、今年7月は4割減少、8月は8割も減ってしまった。
対馬市の市長は「7月は3億円の損失だったが、8月は7億円の損失に膨らんだ。2か月で10億円の損失は業者にとって死活問題だ」と発言、長崎県知事に支援を求める要望を提出している。
日韓問題の解決が望ましいが、韓国人に依存し過ぎていた市の観光事業を国内観光客にシフトしていく必要もあると話している。
今、日本の世論は韓国に厳しい、自治体や観光業界も声を挙げたくても挙げにくい状況にあるのは確かだろう。
北海道の自治体職員が空港で「北海道へようこそ」とハングルで書いた横断幕を掲げて歓迎したら、「そんな必要はない」と批判に晒されたと知って、寂しい気持ちになったのは私だけだろうか。
批判する側は多分、政治への“忖度”なのだろうけど、何とも息苦しい世の中になったものだ。
佐賀県の唐津市では、この18,19の両日、韓国、麗水市の小学校児童20人のホームステイを受け入れるつもりで準備していたが、韓国側から延期の申し入れがあったという。
延期の理由や何時まで延期したいのか・・などは不明である。
唐津の児童らが韓国でホームステイした時は、歓待されたそうで、唐津市の担当者は「交流自体を拒まれたとは思わない。状況を見守っているのではないか」と話していた。
あちらでもバッシングや忖度があるのも知れない。
日本各地の観光事業関係者の側に立つと、なるべく早く仲直りするのが一番いいのだが、両国の意地の張り合いは当分続きそうな気がしてならない。
2019-09-11 08:15
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