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猿若句会秀句選 №98 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集 98(2019年6月15日)

             猿若句会会亭  中村 信

 馴れ初めは宇治の川辺の蛍狩  花柳小春
 京言葉そえて出て来る鱧料理  佐竹茂市郎
 理に叶ふ釣とは言えど囮鮎  丸本 武
 魚釣りに行くか父子の夏帽子  高橋 均
 雲の峰はるか彼方に理想郷  古明地昭雄
 一人居て梅雨寒の夜酒を飲む  長谷川英夫
 夕風に品をつくりて七変化  大橋一火

◆猿若句会五月例会の特選句集です。例によって一句だけの短評から始めます。
[短評] [馴れ初めは宇治の川辺の蛍狩 小春]。このところ毎回問題句が巻頭句になっているようです。句意は平明なので、誰にでもわかるでしょう。では、この句の何処が問題句なのでしょうか。ひとつにはこの句が「恋句」だということです。恋句の何処が問題なのでしょうか。作句する側の問題だと云うよりは、鑑賞する側の問題と言えるかもしれません。客観的に句の可否を判断するのでなく、個人的な興味や些末な問題を詮索しがちです。もうひとつは、フィクション(「虚」)なのかノンフィクション(「実」)なのかということも問題になりがちです。実は作品を鑑賞するには、恋句なことも虚実も関係ないはずなのに、これらを問題にする人が出てきます。それは鑑賞力が低いと言うことですので、しっかり見直してください。駄句は駄句です。作品的に佳句であればいずれも関係ありません。今回の作品はどうでしょうか。佳句は佳句ですが、特選三句・並選二句は出来過ぎでしょう。まず主題が「馴れ初め」なのか(宇治の川辺の)「蛍狩」なのかが同等で、共に主張しあい曖昧気味にさせ焦点が定まっていないようです。
 連句の場合は、かなり「恋句」の巾が広く、表現にも反映して多彩です。俳句の場合は前記のような問題点を孕んでいるようです。そんな壁を打破するためにも皆さんも「恋句」に挑戦してみてください。当会は表現の巾を広げることに大賛成です。
あの俳聖芭蕉も、蕪村も、一茶も連句から入っているので恋の名句を残しています。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については中村信のホームページ《あ》[http://saruwakakukai.web.fc2.com]をご覧ください。(ただし、該当欄が一時的に更新不能のため、同「掲示板」投稿欄にて代替しています)



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