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旬の食彩 僕の味 №105 [ふるさと立川・多摩・武蔵]

42歳のヴァンセット

   レストラン「ヴァンセット」オーナー  大澤 聡

自分は肉料理の中で鳩が、一番好きだなあ
繊細な肉質、風味豊かな味わい最高。ワインとのマリアージュも。
しかし
これだけ日本でフランス料理の歴史があっても
まだまだ一般的になってないのも事実。
なかなか浸透しなくとも作り手として作り続けたい肉料理ですな。

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今のヴァンセットではディナーメニューの予約限定コースでのメインを量を調整して2品構成

一皿目をーピジョノー  鳩をここに組み込むと一羽で四人前取れます。量は少なめですが、これくらいの量がヴァンセットのお客様には喜ばれています。二皿目に牛ヒレ肉とフォアグラや松坂牛のランボソの減圧ステーキなど。

お客様の反応を見ながら試行錯誤を繰り返してきました。コースのあり方を思考した結果、今42歳の自分の料理の表現ができてきたと思えてきました。

ただ技術や哲学的な部分の向上に終わりはなく現在進行系でこの料理のコースの組み立てや食材の組み合わせ
技術的にな部分も含めて進化し続けないといけない。
十数年にわたり鳩の料理には特に悩んできたけれど結果クラシカルなものの考え方をベースに、多少の自分らしさと季節感を組み合わせることで一皿が出来上がってきているのが今の42歳の鳩料理。
仔鳩はももと手羽などをオリーブオイルとハーブでマリネしてコンフィに。
胸肉は低温で調理して仕上げに香ばしい香りをつけるためにフライパンで焼く。
ソースは黒胡椒をきかせて。ソースのベースは仔鳩のガラでとった出汁を使い赤ワインとエシャロットとともに煮詰めて濾したもの。余計な濃度はつけずに、ソースを煮詰めてできる濃度でソースを仕上げる。濃厚でありながら口当たりは軽く 。ソースとしての主張はさせても、でしゃばらない仕上がりに。
付け合わせに筍を添えたり、空豆を添えたりと色々。
今までと大きく違うのは、肉に味をつける時に減圧調理器を使って味を染み込ませているところ。
この方法を使うと他の肉料理もそうですが、減圧をかけたものとかけなかったもので味が違ってきます。
だいぶわかりにくいかもしれませんが。

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最近のヴァンセットで度々この減圧調理器が登場して日々研究しています。
ヴァンセットのメインの料理は
皿の上に美味いものをのせ、作り手としての思いをのせて、突き詰めていく料理。
見た目はシンプルになっていく。茶色が多いなあ。華やかではないかな。
それでも、食べたら記憶にガツンと残る料理をしたい。
メインは特に。肉から付け合わせから、ソースまでしっかり作りたい。
これからももがいていく。進化して行くために。


東京都立川市柴崎町3-5-2 むつ花ビル2F  042-526-6716
ヴァンセット27シェフブログ  http://www.sprasia.com/tv/user/vanset/blog
ヴァンセットHP http://www.restaurant27.hello-net.info/

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