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じゃがいもころんだⅡ №8 [文芸美術の森]

枯れない花

              エッセイスト  中村一枝

 ことしのお誕生日に枯れない花というのをもらった。小さいおしゃれな鉢に入っていて、可愛い、小さなバラの花が10個くらいついていた。四月十一日にもらって今だに健在である。枯れない花ができたのだから死なない人間もそのうちできるのだろうか。イヤイヤ人間はやっぱり、一度死んだ方が良い。ある程度の年齢を超えると、見るべきものは見、知るべきものは知る。まあこのくらいかと思うものかもしれない。自分に限っていえば、今、11歳になる犬のモモが生きている間は生きていたいと思うが。
 いまの天皇と同い年の私は、天皇がこの辺で位を譲ろうと思われたことはごく自然の成り行きのような気がする。日本人の死生観の中には、草木が自然にに枯れていくように年を経て少しずつ弱っていくのはごく自然の成り行きというのがある。見るべきものは見た、知るべきものは知ったという感じで、草木が自然と枯れていくように年を経て少しづつ体も衰えてくるものだ。
 天皇がこの辺でと思われたのはとても素直な成り行きだったと好感を持った。日本人の死生観を、天皇もきっとお持ちなのだろうと思うのである。知らない間に何十年も経ってしまって、辺りを見回すと知らない人、知らない事ばかり、と言うのは例の浦島太郎のお話で、少しずつ衰えて死んでいくことは、それこそ大昔から人間の自然なありようとして定着している。とにかく自然災害が多くて、あちこちで災害に見舞われながら、それと戦い、戦い、生き延びてきたのが我が民族なのだから、自然の移ろいを人間に移してみることに違和感がないのだと思う。。
 こうして、年を取り、少しずつ衰えていなくなる、ということを考えると、短い一生に憎みあったまま死んでしまうのはまことにもってもったいない気がする。隣の国同士でありながら韓国と日本とでは今だに国民性と認識の隔たりが大きく、両方共に不満の根が絶てない。これだけ近い国でこれだけ文化の交流も進んでいるのに・・・。おそらく半島であることと、島国であることの決定的な違いなのだろう。と同時に日本人の中にある、韓国へのよく分からない差別感がある、むしろ日本人は一歩下がって韓国に対すべきだと思う。難しいことかもしれないが、せっかく世の中が平和に向っているのだから、まず一番近い問題から慎重に歩を進めてほしいと、新しい年の初めにおもうのである

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