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ミツバチからのメッセージ №5 [ふるさと立川・多摩・武蔵]

対馬に侵入したツマアカスズメバチ

       造園家・ミツバチ保存活動家  御園 孝

 平戸島と対馬にはニホンミツバチの生息が確認されていますが、対馬は唯一日本でセイヨウミツバチが導入されていないニホンミツバチの楽園です。その島に攻撃性が強く大きな群れになるツマアカスズメバチが、韓国から侵入し2013年9月に定着が確認されました。本土への侵入を防ぐためとニホンミツバチを守るためにツマアカスズメバチの捕獲作業が始まったと聞き、2014年5月に島を訪れました。
 島は上島と下島に分かれていて、その間はリアス式海岸になっています。韓国に近い方の上島には、ツマアカスズメバチが定着していたのですが、下島ではまだ侵入すら確認できませんでした。しかし不思議なことに、上島だけでなく下島でも空の巣箱だらけで、なかなかニホンミツバチがに出会うことが出きません。島に養蜂部会が有り副会長の上野氏へ連絡すると、快く島を案内していただくことができました。
 大学教授が指導してツマアカスズメバチ捕獲用のトラップを仕掛けていました。春先の女王バチを捕まえて殺してしまえば秋に数万匹を殺したことになると言って、上島だけでなく下島にも100基トラップが仕掛けられていて、中をのぞいてみると数10匹の在来種のオオスズメバチの女王が死んでいました。下島にはツマアカスズメバチが1匹もいないので、当たり前のことですが、捕まるのはオオスズメバチとキイロスズメバチばかりでした。上島で確認するとオオスズメバチ6に対してキイロスズメバチ2ツマアカスズメバチ2)の割合でした。
 大変なことだと思い大学教授に電話をしたのですが、勝手にトラップの中をのぞいたことを怒り、これをしないとツマアカスズメバチが九州に上陸してしまう。その責任をお前がとると言うのか、お前がツマアカスズメバチを退治するのか。と取り合ってくれませんでした。「オオスズメバチのいる日本ではセイヨウミツバチが野生化することができないけれど、オオスズメバチのいない小笠原ではセイヨウミツバチが野生化しすぎて、在来種の受粉昆虫が全滅し、それでしか受粉できない在来種の植物が絶滅危惧種になってしまいました。環境を守るオオスズメバチを駆逐すると同じ事が起きてしまいます」と島の方たちにじっくりと話をして理解していただきました。
 佐世保のニホンミツバチの養蜂家の大楽院氏にお願いしてツマアカスズメバチ対策を指導していただいていたのですが、その年の暮れに亡くなられてしまいました。

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対馬は九州本土までの距離120キロに対して、韓国までの距離49,5キロという位置のため、韓国の文化が沢山入っていて養蜂も朝鮮式巣箱です。


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ツマアカスズメバチが侵入していない下島に仕掛けられたトラップには、在来種のオオスズメバチの女王ばかりが捕まっていた。


対馬―19 のコピー.jpg
ツマアカスズメバチが侵入している上島に仕掛けられたトラップには、在来種のオオスズメバチ6キイロスズメバチ2に対して外来種のツマアカスズメバチ2という比率だった。


5対馬ー3 のコピー.jpg
朝鮮の石工の影響が色濃く、素晴らしい石垣が多い。


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