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バルタンの呟き №55 [雑木林の四季]

「皇紀2680年!大政翼賛会?」     

                映画監督  飯島敏宏
 さよなら!平成31年、こんにちは!令和元年、めでたくも皇紀2680年です。平成天皇の退位、新天皇の即位、そして、まもなく迎える2020東京オリンピック・パラリンピック。いまや、テレビも、新聞も、雑誌も、ネットも、メディア総揚げで、お祭り騒ぎです。おまけに、お札まで、福沢諭吉が渋沢栄一に、野口英世が北里柴三郎に、樋口一葉が津田梅子に変ります。変わらぬものは・・・まさに相変わらずの政界です。
 あとは、憲法改正(大日本帝国憲法の復活)と、その向こうに見えてきたのが、政党崩壊・・・国会無視の専制内閣誕生・・・大政翼賛政治、やがて富国強兵の軍政内閣から、ついに核保有・・・これは、昭和、平成、そして、もう少しで令和の三代を生きてきた僕の、経験からの妄想です。

 権威ある易断によると、平成31年つまり来年の3月までは、家の建築、土地開発は大凶だとあります。ところが、目下、日本は、嘗ての東京オリンピック直前の日本列島改造と言われた時期同様に、いや、それ以上に、何処に行っても、クレーンが建ち、ブルドーザー、ショベルが動き回っている状態で、2020TOKYO復興オリンピックと唱えながら、災害復興に先んじて、オリンピックの為の新たな施設建築や、環境整備と、趣旨を測りかねる地方創生事業のために、建設労務者が奪われて、肝心の復興は停滞するという大矛盾を抱えたままで進行中です。 

 国会での、政治的な重要課題の審議をおろそかにして、令和に浮かれてはしゃぎ回る内閣の称える、「我が国の進むべき道はこの道しかありません」は、僕には、冷静に考えれば考えるほど、とてもついて行けない「この道・・・」に思えるのです。

 我が国の国書である万葉集からの引用、と銘打って総理府が選んだ新元号令和が、学問的な考察で、事実上は、原点とする万葉の詩そのものが、中国の後漢時代の張衡の詩に影響を受けたものだった、という恥さらしは、失笑で済むかもしれないけれども、なんだか、国粋などという古めかしい言葉を持ち出したくなるような危うさを感じてならないのです。せっかく現在、世界でいちばん平和で、治安が保たれている国と見られて、海外から観光客や留学生が殺到しているこの国が、令和になった途端に、不安定な危険な国に変貌してしまったら・・・75年前同様の危険な道に通じてしまうことになったら・・・

 令という字の象形文字としての本源は、大きな山の前にひれ伏す人間の姿だといいます。律令、命令などの語から推察すると、令は、清い、潔いという意味から転じて、規制し従わせる、という意味もあるとする辞典もあります。律令制度という例が、それを示しています。
 こうなると、遅れ馳せに、この案を、所謂各界の識者からなる最終選考の場、に持ち込んだといわれる意趣に、忖度の疑問を感じてしまうのです。
 いま、日本中のあらゆる媒体で紹介されつつある、元号発表の席で、官房長官が掲げた令の書き巡最後の縦棒の筆跡が、跳ねていますが、仮に、漢字書き取りの試験で、下に抜かずに、撥ねていたら果たして正解とされるのか・・・
 ただし、縦棒を抜いて終わると、片腕をもがれた弥次郎兵衛のように、文字として非常に不安定な形になってしまいます。といって、マでも正解、と断じられると、それならば他の字、卑近な例で、丁、でも、そんな変化が認められるのか、という困った事になるのではないでしょうか。何故か近ごろ、道理が引っ込む、無理が通っている気がしてならないのです。「令」という、見るからに不安定な字が、文字通り、不安定な政治、不安定な生活を暗示する物でなければいいのですが・・
 国際交流の必要が、強調されている今日、日本の国語の令が、REIと発音されるから、そのように表示するらしいのですが、これもまた、むしろ、令は、LEIと表示した方が、REIよりも原音に忠実だし、外国語で発音しやすい、という事も言われています。

 実際に筆を執って令と書いてみましたが、?は、左右均衡で安定しますが、令は、片方が重くて、安定しません。急いで書くときには、ぼくもきっと、マ、で書いてしまうでしょう。もっとも、なんにでも安定を求めるのは、老いた証拠だ、とも言われそうですが・・・
 なに、かに、と、天皇家と元号に託けて、華やかな祝宴、繚乱と咲く桜などを背景に、観衆に「我が国の令和に向かって、しっかりと、国民と共に、全力で、進んでまいります!」と、型通りのジェスチャーで演説する首相の頻出する、テレビニュースを眺めていると、その音声の響きに、80年前の、紀元2600年祝賀会場で、ラジオから朗々と流れた、近衛文麿総理大臣の一億臣民に向けた挙国一致、勇往邁進の演説が併唱されてきてならないのです。
 当時の写真週報を見ると、その背後に、東条英機陸軍大臣の、次なる出番を待ち受ける炯々たる眼光が、・・・
紀元はニセーンロッピャクネーン・・・」
無碍な臣民が、大政翼賛の旗を振っているうちに・・・
最近の首相の言葉が、国民の皆様でなく、皆様、が落ちている気がしますが、これは、杞憂でしょうか・・・


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