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草木塔 №38 [ことだま五七五]

或る若い友 3

                俳人  種田山頭火

 枯れてしまうて萩もすすきも濡れてゐる

 椿のおちる水のながれる

 寝ざめ雪ふる、さびしがるではないが

 誰か来さうな雪がちらほら

 ふくろうはふくろうでわたしはわたしでねむれない

 汽車のひびきも夜明けらしい楢の葉の鳴る

 月がうらへまはつても木かげ


『草木塔』 青空文庫

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