SSブログ

草木塔 №37 [ことだま五七五]

或る若い友 2

                俳人  種田山頭火

 ことしもこんやぎりのみぞれとなつた

 なんといふ空がなごやかな柚子の二つ三つ

 ここにかうしてわたしをおいてゐる冬夜

 焚くだけの枯木はひろへた山が晴れてゐる

 病めば鶲がそこらまで

 よびかけられてふりかへつたが落葉林


『草木塔』 青空文庫

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。