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私の中の一期一会 №186 [雑木林の四季]

      映画「運び屋」は面白かった。ピエール滝の違法薬物逮捕に驚きはない。
        ~タイ・マレーシアからの密輸は20代~30代の女性が運び屋か?~

        アナウンサー&キャスター  藤田和弘

 いま全国で公開中の映画「運び屋」はクリント・イーストウッドが、久々に監督・主演したものとして注目されている。
 メキシコ最大の麻薬カルテルが87歳の老人に、メキシコからデトロイトまで大量のコカインを運ばせていた実話の映画化である。
 2014年6月に‟ニューヨーク・タイムズ・マガジン”に掲載された「シナロア・カルテルの90歳の運び屋」という記事をベースにした物語だ。
 老人アールのモデルは第二次大戦の退役軍人、レオ・シャープという実在の人物だった。
 レオ・シャープは、ディリリーというユリの花の品種改良に成功した生産者で、ホワイトハウスにも招かれるほどの名士であった。
 2011年に摘発されたメキシコ犯罪組織による麻薬密輸事件で、長い間組織の運び屋を務めていたレオ・シャープ(当時87)も逮捕された。 
 私はクリント・イーストウッドの監督作品は出来るだけ見るようにしてきた。
 「人生の特等席」「アメリカン・スナイパー」「ミリオンダラーベービー」「ハドソン川の奇跡」「15時17分パリ行き」etc・・観た後に‟満足感”を覚えるものばかりなのがすごくいい。
 まして「運び屋」では監督だけでなく、主演もイースト・ウッド自身が務めているから満足感は倍増であった。
 彼の主演は2012年の「人生の特等席」以来だし、自分の監督作品で主演するのは08年の「グラン・トリノ」以来だからホントに久々だった。
 1930年5月生まれのクリント・イーストウッドは現在88歳だが、映画への情熱は衰えを知らない。
 「歳をとるといい役が少なくなるのは仕方がない。だが、いい役が見つかると演じてみたくなる。年齢なんか関係ないよ」とやる気満々なのだ。
 「僕が映画の仕事を続ける理由の一つは“学べること”にある。歳をとっても人と出会い、新しいアイディアを得ることが出来る。学ぶのをやめる必要などまったくない」といつも口にするのだ。
 今や巨匠にして、名優でもあるクリント・イーストウッドは、何に惹かれて「運び屋」を映画にしようとしたのだろうか。
 ニック・シェンクが書いた「運び屋」の脚本を読んだイーストウッドは、「一度だけ法を犯したときに成功してしまったら、どうなるのか?」という状況に興味を覚えたとインタビューで語っている。
 レオ・シャープも最初が上手くいったから続ける気になったに違いない。
 逮捕された時、87歳だったシャープの人生を“年齢の近い自分が演じてみたい”という意欲が湧いたとしても不思議ではない。
 実際には高齢で80代も終わりに近いのに映画作りの情熱は一向に衰えないのは立派としか言いようがない。映画作りの環境がある限りイーストウッドは“面白がり”をやめないだろうと思った。
「運び屋」は、18年12月14日に全米で公開されたばかりだが、すでに興行収入が1億ドルを超えているというからスゴイ。
 アール・ストーン(クリント・イーストウッド)は、ディリリーの栽培の農園を手放すことになった。
 ある日、「車で荷物を運ぶだけで金になる仕事があるがやってみないか」と声を掛けられる。
 荷物を運ぶだけなら簡単と引き受けてしまう。運ぶ荷物の中身には関心がない。
 指定された場所でトラックを離れ、戻ってきた時には荷物は降ろされ、紙袋に入った札束が置かれていた。 
 楽な仕事だという思いだけで、依頼主のことなど頭に浮かばない。
 だが何回か運ぶうちに、コカインを運んでいることを知る。それでも「運び屋」をやめる気はなかった。
 有能な運び屋として組織に認められ、一度に13億円ものコカインを運んだことさえあった。
 だが悪いことはいつかは露見する。麻薬捜査当局のべイツ捜査官(ブラッドリー・クーパー)からマークされるようになり、遂に一味と共に逮捕されるという筋書きだ。
 「役を演じる面白さは、感情やアイディアが湧き出してくることにある。理屈ではなく、観客に心を伝えることだ」というイーストウッドはやはり名優と呼ぶのが相応しい。
 「座って自分を鏡で見て「これはひどい」と思っていたら幸せにはなれない。歳を重ねたからといって学ぶのをやめてはいけない。僕は映画をやって学ばなかったことは一度もない」と何度も学ぶことを強調する。
 全米で昨年12月14日から公開されている「運び屋」は、日本では今月8日が上映初日だった。
 もうすでに興行収入が世界で1億ドルを超えたというからスゴイ。
 
 ミュージシャンで俳優のピエール滝(本名瀧正則=51)が12日夜、コカインを使用した疑いでマトリ(麻薬取締部)に逮捕された。
 ピエールが薬物を使っているという情報がマトリにもたらされたのは、昨年の秋頃と分かった。
 麻薬取締部は12日午後6時過ぎ、自宅や車などを捜索したところ、コカインは見つからなかったが、コカインを吸引した際に使ったとみられるストロー状に巻いた韓国紙幣が見つかった。
 8時過ぎに任意同行を求めて尿検査をしたところ陽性反応が出たため、麻薬取締法違反の疑いで夜11過ぎに緊急逮捕となった。
 コカインは、一時的に多幸感や陶酔感が得られるが依存性が極めて高いという。多量に摂取すると幻覚や全身の痙攣を引き起こすなどして死に至るケースも少なくないという。
 勝新太郎が現行犯逮捕された「もうパンツはかない事件」はコカインの不法所持であった。
 コカインは違法薬物の中では高価で、国内の末端価格は1グラム2万円とか。
 摂取すると15分ほどで効果が出るが、30分以内で消えてしまうらしい。
 覚醒剤に比べ持続性が短いので使用頻度が増え、結果として高額になる。
 欧米ではコカインを「薬物の王様」と呼んでいるという。
 ピエール滝容疑者は「間違いありません」と容疑を認めた。
 今後はコカインの入手ルートや何時から常習者になったのかなど詳しく調べが進むだろう。
 違法薬物の日本への密輸は年々増え続けているようである。
 財務省によると、2018年の不正薬物摘発件数は784件であった。
 押収した違法薬物の量は約1379kgというから驚く。前年比はマイナス16%だが、深刻な状況は変わらない。
 商業貨物、国際郵便などの摘発で、一度に押収した量の最大は8kgだった。
 航空機の乗客による不正な持ち込みは活発傾向にあり、昨年の押収件数は99件で、87%増だった。 
 薬物押収量は約190kgとなっている。
 東南アジアからの密輸が目立つ。タイからは20件で、前年比6.7倍だ。
 マレーシアからは13件で同6,5倍だった。
 タイ・マレーシアからの密輸で特徴的なのは、半数以上が20代~30代の若い女性だというからちょっとビックリした。
 東京オリンピックに向けて益々外国人の来日が増えるだろう。この中に何食わぬ顔の「運び屋」がまぎれ込む恐れは充分にある。麻薬取締当局は頭が痛いことだろう。


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笠井康宏

藤田さん、おはようございます。ピエール瀧がまさかクスリをやっていたとは思いませんでした。これから芋づる式に芸能人が逮捕されると週刊誌の記者はホクホク顔でしょう。しかも瀧は、20年以上前からクスリをやっていたと云うんですから、共犯者はかなりの数になると思います。芸能界の薬物汚染は無くなりませんね。
by 笠井康宏 (2019-03-21 02:16) 

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