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猿若句会秀句選 №94 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集 94(2019年2月16日)

              猿若句会会亭  中村 信

 梅見茶屋背中合わせに坐らされ  宮嶋久代
 きのふよりけふ梅の香の濃くなりて  高橋 均
 其々の想ひ交々に梅見酒  丸本 武
 今生の「平成」と言う梅見かな  内野和也
 猫の眼の青く残れる春の闇  伊藤 理

◆猿若句会二月例会の特選句集です。例によって一句だけの短評から始めます。
[短評] [梅見茶屋背中合わせに坐らされ 久代]。弱りました。兼題が「梅見」だったので、特選句が梅見に集中したのと、その割に佳句が少なかったことにです。掲出句以外にも梅見の句が出句されていたことと、どれもなんとなく類句があるように見えたことです。掲出句は梅見の類句ではありませんが、観光地で良く経験させられる光景で、既視感がある句意です。バスでの団体旅行時の昼食会場などのそれでしょうか。二句目の[きのふよりけふ梅の香の濃くなりて 均]の季語は「梅見」でなく「梅が香」の句ですが、類句を思い出させます。句評でなく一般論になりますが、名句[むめ一輪一りんほどのあたゝかさ 嵐雪]まで思い出させるほどです。「一日ごとに梅の香りが濃くなってゆく」の句意は当たり前すぎて日常の説明・解説になり俳句では嫌われます。描写と言わせるにはもう一工夫が欲しいところです。鑑賞するにも梅には親近感があり、したがって既視感がり、梅見どころも手ごろな感じがあるようです。古来、梅は他の花に先駆けて咲くことから「花の兄」とまで言われ、連句で「花」が「桜」をさすようになる以前は、「梅」をさしていました。萬葉集では花の筆頭が断然「梅」であることは、言わずもがなのことでしょう。梅見酒も花見の酒とは一味違って文化的な香りさえして俳人好みなのかもしれません。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については中村信のホームページ《あ》[http://saruwakakukai.web.fc2.com]をご覧ください。(ただし、該当欄が一時的に更新不能のため、

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