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地球千鳥足 №120 [雑木林の四季]

巧妙な手口にご用心!:移動中の盗難は旅につきもの                                                                              ~フランス、スペイン、チェコ・リパブリック~ 

           グローバル教育者・小川地球村塾塾長   小川彩子

 最近の東京新聞に国際便航空機内で現金だけの盗難頻発と出ていた。「客の熟睡中、頭上のボックスや座席下に置かれたバックの中が狙われる」と。筆者も寝込みを襲われたことがあり、混んだ列車内で集団スリに狙われもした。路上でウエイスト・バッグ内から掏られたが、何時やられたのか気づかず今でも不思議に思う。インド、ムンバイのホテルで、当然鍵をかけて外室したが、留守中夫婦2人のバックパックを開け、下から上まで調べた形跡があり、少額だが金を抜かれた。我々夫婦の旅は気楽なバックパックの個人旅だが、貴重品管理は常に念頭に置くべきですね。団体旅行者からよく盗難経験談を聞く。親友のK氏は「100万円盗まれた」と。大金を持っている人は顔や動作でプロには判るらしい。普段の顔で歩くよう気をつけないとね。筆者が遭遇した盗難の具体例をあげてみよう。

1) プラハからクラクフへ

 チェコ・リパブリックのプラハからポーランド、クラクフへの夜行列車だった。指定席が入手できず個室の自由席。深夜にポーランドへの入国検査がすんで「ヤレヤレ」とウトウトしかけた寝入りばな。扉が開き、締まり、ひと気を感じたのは覚えている。ウエイスト・バッグは背中側に巻いて寝ていた。ハッとしてバックに手をやったら開いていた。慌てて「ドロボー」と叫んで飛び出したが廊下には人の姿はなく、連呼して廊下を駈けて行ったら洗面所の入り口の下に赤色のパスポートが落ちていた。次の車両まで追ったが人の姿は見えず、パスポートを拾って自室に戻った。夫が「どうしたの?」と聞いたので「盗難にあった!」と話した。夫もウエイスト・バッグをチェックし、現金を抜かれたことを発見。パスポートは無事でホットしていた。終点のホームには警官がおり一部始終を報告したが、「警察署に行け」と指示され、その足で警察署に行き盗難手続き。なんと夜8時までほぼ1日かかった!英語の通訳がいないので「おばあさんの通訳が来るまで待て!」と言われ、今か今かと廊下の堅い椅子に座って。夕方となり、「1日待っているんですよ!」と言ったら、「This is not Japan! This is Poland!」と、待たせることをさも自慢そうに。そこで夫は筆者を置いてクラクフの繁華街に行き、ホテル探しや銀行で換金等、飛び回った。警察に言わせれば、「掏られた人間が悪いのだ!」そうだ。とんでもない災難だった。

2) スペインのバルセロナ地下鉄で

 サッカーの国内大会で地元が勝ったらしく、飲んで帰路につく人もあり、道幅一杯の群集でバルセロナ市内は大賑わい。地下鉄に乗り込むのは大変だった!乗ろうとしても人で一杯、押し返され、電車の入口から中へ進めない。ようやく入れてホッとし、次の駅でドーと人が降りてガラガラになった。ところが車内の入り口付近に赤い財布が落ちているではないか。拾い上げて見たら私のだ。中を調べたら500ドルがない。カード類や免許証はそのままで現金全てを掏られたのだった。分業のプロ・グループにやられたのだ。恐れ入りました!乗車しかけた人を押す人、その人に抵抗させ、注意力を乗車に向けさせて財布を掏り取る人。だがこの分析は後で気付いたこと。2つの行動…迅速乗車と防犯…の同時対応は難しい。その心理をよくついている、知恵のある掏りにはかないませんネ。

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スペイン、バルセロナの湊風景
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バルセロナの大賑わい繁華街。ここを通って地下鉄へ。

3) フランスはパリ、凱旋門通りで
 シャンゼリゼ大通り横の街路の真ん中で3人ほどの女性がアンケートのお願いをしていた。筆者も答えてあげた。その横を通る通行人が、「Be careful!」と筆者に向って言った。アンケート記入が終わりそこを離れたら、「これ貴女のではないですか?」と名刺入れを差し出された。筆者のだった。ウエイスト・バッグが開いていた。同じことがモンマルトルの丘の街路でも、サクレクール寺院の近くでも行われていた。
 観光地ではプロの摺りが旅行客のスキを見逃さず、巧妙な手口で近づいてくるのでくれぐれもご用心あれ。

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摺り目的のアンケートに答えた凱旋門近くの通り


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