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浜田山通信 №236 [雑木林の四季]

ああ 心愛ちゃん

             ジャーナリスト  野村勝美

 父親に虐待されたあげく殺された野田市の小学4年生、心愛(みあ)ちゃんのことを思うと頭がおかしくなる。TVや新聞に出てくる心愛ちゃんのなんとかわいいことか。こんな女の子を父親が手にかけるとは、私には想像を絶する。
 これまでにも母親がわが子を橋の上から川に突き落として殺したという事件があった。でも今回のケースは特別のように思う。いずれ父親と母親の精神的欠陥つまり精神病によるものと結論づけられるのだろう。精神病となるとメディアは深く追求しない。学校や警察や児童相談所の対応を批判し終わりにしたい。その気持ちもわからないではない。しかしそれでは第二、第三の心愛ちゃんが必ず出てくる。なにしろ児童虐待の疑いで警察が児童相談所に通告した件数は、昨年8万人を超えたそうだ。「心理的虐待」=言葉による脅し、無視などが57326人で全体の7割。暴行など「身体的虐待」は14821人、食事を与えないなど「育児放棄」7699人、性的虐待が258人。昨年は東京目黒区で船戸結愛(ゆあ)ちゃんが両親の虐待で死亡した。
 家庭というものはもうすっかり壊れてしまったのだろうか。野田の場合は一歳の妹がいる。この子はこの先誰が育てるのだろう。心愛ちゃん、結愛ちゃん、いずれも愛の字が入っている。心優しい、愛に満ちた人間になってほしいという親の願いが込められた名前のはずだ。
 もう一昨年のことだが、戸井田道三門下で早大露文科の後輩(といってもヒロシマ、ミナマタ、公衆衛生の権威)荘田智彦さんよりもらった日野原重明、堀文子さんの対話集をパラパラめくっていたら、日野原さんの発言の中に次のような言葉があった。「4年生になると“愛”という字をおぼえる。そして、“愛の真ん中には心があるんだよ”と教える。こうすると、子供たちも漢字の素晴らしさに気づきます」 たしかに愛という字の真ん中に心がある。心愛ちゃんや結愛ちゃんの親も”愛”らしさを求めて我が子の名前に愛を使ったのだろう。
 それがどうして虐待になってしまうのか。心理学の分野はこのところ大進化をとげている。TVのコメンテーターに心理学者が必ず登場する。この人たちも今回の事件についてはあまり冗舌ではない。学者がとうとうと持論を展開するケースではないのだ。
 日野原さん、堀さんはともに100歳を越えて、昨年、今年とこの世を去った。女性は瀬戸内寂聴さん以下まだ何人か現役バリバリがおられるが、男性は梅原猛さんも亡くなり、外山滋比古さんくらいか。悲しい話のあとに90歳のことを書くのは気が引けるが、日野原さんの「人生、90歳からが面白い」から二、三の箴言のようなものを。
 まだまだ僕にとって新しいことはたくさんある。
 豊かな人生に、友人は欠くことができまい。
 自分の可能性を信じて、いきいきと生きようではありませんか。

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