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猿若句会秀句選 №92 [ことだま五七五]

猿若句会特選句集  92(2018年12月12日)

              猿若句会会亭  中村 信

 身を反らし綱引く能登の鰤の綺羅   丸本 武
 反省と後悔多し年の暮   宮島久代
 凍滝へ行く隧道の反響音   大橋一火
 反論は途切れ途切れのおでん酒   佐竹茂市郎
 凍てしパリ反対のデモ熱く燃え   柴田弘道
 鴛鴦の番いも時に反目し   中村呆信
 思案して一年用の日記買う    花柳小春
 木の葉散るフロントガラスに違反紙    中村克久
 酔漢の影絵を映す寒の月    内野和也

◆猿若句会十二月例会の特選句集です。例によって一句だけの短評から始めます。
[短評] [身を反らし綱引く能登の鰤の綺羅 武]。特選は二人でしたが並選が四人もあり前月の巻頭同様、特選句中では群を抜いていました。ただ一見すると詰め込み過ぎの謗りが否めない感じ。最後の「綺羅」の措辞は不要に見えます。兼題は「反らす」、季語は「鰤」。今回の特撰が九句ある中で「反」が使われている句が七句もあるのは兼題が「反」だったからに他なりません。年末であることも考えて短評の枠を始めて拡げてみます。
[反省と後悔……久代]。反省に後悔の組み合わせでは余りにも類句・類想句が多そう。兼題は「反省」、季語は「年の暮」。/  [凍滝へ行く……一火]。描写なのか説明なのかの境にある感じで短評に迷っています。兼題は「反響」、季語は「凍滝」。/  [反論は……のおでん酒 茂市郎]。反論が途切れてしまうよりは熱くなって反論が変化していく様を期待したかった。兼題は「反論」、季語は「おでん」。/  「凍てしパリ……弘道]。パリの反政府デモの句が複数あった中ではうまくまとめていた。兼題は「反対」、季語は「凍てる」。/ [鴛鴦の番いも……呆信]。本人の句ですのでノーコメント。兼題は「反目」、季語は「鴛鴦」。一句飛ばして/  [木の葉散る…… 克久]。違反紙は如何にも苦しい。中七・下五で工夫するか字余りになっても貼られた紙が何かを言うべきでしょう。兼題は「違反紙」、季語は「木の葉散る」。/ 残る二句が兼題外でした。それなりに兼題をうまく変化させており、多様な季語を使った句がうまれました。出題者としては満足の範囲内に一応しておきます。
◆句会での特選以外の秀作・佳作については中村信のホームページ《あ》[http://saruwakakukai.web.fc2.com]をご覧ください。(ただし、該当欄が一時的に更新不能のため、同「掲示板」投稿欄にて代替しています)


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