雑記帳2018-5-15 [代表・玲子の雑記帳]
2018-5-15
◆子ども食堂を知っていますか。
◆子ども食堂を知っていますか。
1980年代、介護が社会全体の問題としてとらえられるようになったことを追いかけるように、2010年代に子どもの貧困が社会的に注目されるようになりました。
2013年には子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立したのを機に、こども食堂の活動が活発になったと言われています。
子ども食堂をやってみたいという希望者も多く、2016年に300か所だった子ども食堂は2018年には2200箇所以上にひろがっています。
2013年には子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立したのを機に、こども食堂の活動が活発になったと言われています。
子ども食堂をやってみたいという希望者も多く、2016年に300か所だった子ども食堂は2018年には2200箇所以上にひろがっています。
『知の木々舎』のスタッフ、小林マサさんは、立川市にある子ども食堂でボランティアをしています。月1回開かれる「いちばん子ども食堂」を訪ねました。
名前は食堂が一番町にあることから名づけられました。会場はお蕎麦屋さんの好意で店が休みの日に貸してもらっています。
NPO法人「ワーカーズ・コープ」が、農家から野菜の提供を受けたり、地域のボランテイアの力を借りながら、運営しています。
名前は食堂が一番町にあることから名づけられました。会場はお蕎麦屋さんの好意で店が休みの日に貸してもらっています。
NPO法人「ワーカーズ・コープ」が、農家から野菜の提供を受けたり、地域のボランテイアの力を借りながら、運営しています。
看板もかわいく
入口に立つボランテイアは元小学校の校長先生です。
3時になると子供たちがやってきて、助け合いながら自習の時間です。食事は5時から。
こどもたちが自習をしてい間にボランテイアが食事の用意
提供された筍は事前に家でゆがいてきました。
参加していた子供は12名ほど。途中から赤ちゃんをつれたお母さんたちも参加しました。
近所の西砂児童館のチラシを見てやってきたそうです。実はワーカーズ・コープはその児童館の指定管理者にもなっているのです。こども食堂の参加者も児童館の利用者が多いようでした。
近所の西砂児童館のチラシを見てやってきたそうです。実はワーカーズ・コープはその児童館の指定管理者にもなっているのです。こども食堂の参加者も児童館の利用者が多いようでした。
7、8人の大人に交じって高校生のボランティアがいました。りゅうせい君です。
りゅうせい君は小学校から通っていた児童館の卒業生、今では立派な活動家です。調理や子どもの見守りにかかせない戦力になっているようでした。
食事の前に手を洗ううこと、いただきますなどの指導も堂に入っているし、赤ちゃんづれのおかあさんには「味噌汁、あついので、こっちに置きますね」という心遣いもなかなかきめがこまかいのです。
りゅうせい君は小学校から通っていた児童館の卒業生、今では立派な活動家です。調理や子どもの見守りにかかせない戦力になっているようでした。
食事の前に手を洗ううこと、いただきますなどの指導も堂に入っているし、赤ちゃんづれのおかあさんには「味噌汁、あついので、こっちに置きますね」という心遣いもなかなかきめがこまかいのです。
この日のメニューは筍づくし。筍ごはんに筍の天ぷら、筍とフキ、里いもの煮もの、それにノラボウやカブの塩もみとコロッケでした。
狭い部屋は子どもたちの「おかわり!」の元気な声にあふれます。いまは食事時間を二部制にして定員40名をうけいれているということでした。
子供は無料、大人300円。これは次回の食材を仕入れる貴重な財源になります。
狭い部屋は子どもたちの「おかわり!」の元気な声にあふれます。いまは食事時間を二部制にして定員40名をうけいれているということでした。
子供は無料、大人300円。これは次回の食材を仕入れる貴重な財源になります。
筍づくしのご飯
一般に、子ども食堂が必要となる背景には、親の貧困の進度が深まり、介護問題や労働問題などが重なった末、育児放棄などで満足に食事のできない子どもができたという事情があります。
一方で、貧困家庭でなくても、一緒に食べる家族がいない「孤食」、いつも同じ物を食べる「固食」、一種類しか食べ物がない「個食」などの「こしょく」が社会全体に広がっています。子ども食堂は栄養管理と同時に、ボランテイアなど多くの人々が携わることで子どもの孤立を防ぎ、「食」を通じて子どもたちを支援する大きな機能があるのです。
一方で、貧困家庭でなくても、一緒に食べる家族がいない「孤食」、いつも同じ物を食べる「固食」、一種類しか食べ物がない「個食」などの「こしょく」が社会全体に広がっています。子ども食堂は栄養管理と同時に、ボランテイアなど多くの人々が携わることで子どもの孤立を防ぎ、「食」を通じて子どもたちを支援する大きな機能があるのです。
「いちばん子ども食堂」は特に貧困を前に出さず、「誰でも利用できる場所」にしています。そこに集う子どもや若いおかあさんたちとも、一緒にご飯をたべることから生まれるつながりを大切にしているようです。「貧困や孤食など、本当に支援を必要とする子どもにどうすれば来てもらえるか」という課題をかかえながら、しっかり、孤立しがちな世代や地域の子どもの居場所になっているようでした。
◆マサさんは西砂児童館で月2回開かれる「フリースペース」でもボランティアをしています。そこで子どもの日に柏餅を作るというので出かけました。
フリースペースは、こども食堂に先だって、公民館が地域で果たす役割のひとつにこども対象の企画を掲げ、9年前に西砂公民館で始まりました。予算もなく、マサさんたちが自宅の台所にある食材を持ち寄って、子どもたちと一緒に料理をすることから始めたそうです。3年たって児童館に引き継がれた後も、マサさんはお手伝いを続けています。
この日参加していた子どもは25名。柏餅とトン汁、焼きおにぎりを作りました。
ワーカーズ・コープの小笠原さんは、包丁やピーラー、ホットプレートなど、子どもには危険がいっぱいなので、注意に気を配っていました。危険だから使わせないのではなく、全員参加でみんながトライ出来る指導をしています。
ワーカーズ・コープの小笠原さんは、包丁やピーラー、ホットプレートなど、子どもには危険がいっぱいなので、注意に気を配っていました。危険だから使わせないのではなく、全員参加でみんながトライ出来る指導をしています。
説明するワーカーズ・コープの小笠原さんとマサさん
なまのかしわの葉
上新粉をこねてつくった皮にあんこを包んで柏の葉を巻いて蒸します。
ごぼうのささがきもできるよ。
地域のボランテイアのおじさんおばさんに混じって、この日もりゅうせい君の姿がありました。子どもたちにとっては頼もしいお兄さんです。
「ふざけるんだったら出て行っていいよ。みんなで楽しくやろうね。」
「お口はチャックでお願いします。ぜったいにけがをしないようにね。」
「ふざけるんだったら出て行っていいよ。みんなで楽しくやろうね。」
「お口はチャックでお願いします。ぜったいにけがをしないようにね。」
りゅうせい君
柏餅のできあがり!
めいめいがにぎったおにぎりもホットプレートで焼きおにぎりに。
こどもたちが切った野菜でトン汁もこの通り。
フリースペースの活動は最初から理解されたわけではなく、協力者も少なかったといいます。また、閉鎖的な地域ではありましたが、9年経過した現在では、農家が柏の葉を提供してくれるまでになりました。マサさんは高齢だし疲れるけれど、子どもたちの「やめないで」の声に押されて続けているのだと笑っていました。
◆5月、昭和記念公園の木漏れ日の里に鯉のぼりが泳ぎました。
2018-05-12 20:20
nice!(1)
コメント(0)
コメント 0