SSブログ

私の葡萄酒遍歴 №37 [雑木林の四季]

カリフォルニア三大ワイン

                                 ワイン・グルマン  河野 昭 

 カリフォルニアは西側をカリフォルニア海流(寒流)が流れる太平洋に面している。この地の度重なる地震が大地をたわめ褶曲し、沿岸部と内陸部とに南北に連なる、コ-スト.レンジ(海岸山脈)を形成した。その山々が土地を複雑に区切り、大小無数の渓谷と盆地を形作り、ぶどう園とワイナリーがそこに造られている。ワイン用ぶどうの栽培は、北はメンドシーノから南はサンディエゴ、西は太平洋岸から東はシエラ山麓までコースト.レンジの山間に散在している。
 サンフランシスコは霧で有名だが、その霧がカリフォルニアワイン造りと重要な関係を持っている。谷や盆地の空気が暖まり上昇すると、太平洋の寒流の影響を受けた冷たい空気が入り込み、霧が発生する。その霧は暖気団が上昇した後の谷や盆地を覆う.こうして霧は、ぶどうが成長する夏は涼しく、冬は温暖に、天然のサーモスタットの役割を果たしている。総じて低温で温暖なカリフォルニアの気候は例年、理想的な糖度と酸度を持つぶどうを実らせる。このため、醗酵過程での糖分添加(州法で禁じている)を必要としないばかりか、ヨーロッパのような長い熟成期間も必要としない、

カリフォルニアの三大ワイン
1.オーパス.ワン(Opus One)

カリフォルニアワインの最高峰オーパスワン
1979年にカリフォルニアの『ロバート・モンダヴィ』と『シャトー・ムートン』を手がけるフランスの“バロン・フィリップ”のジョイント・ベンチャーとして生まれたカリフォルニア・カルトの代表的ワイン。
『オーパス・ワン』とは、クラシック音楽の世界で「作品番号第一」という意味。1979年のファースト・ヴィンテージのリリースから世界中の注目を集め、そのボルドーらしいエレガントさと、カリフォルニアのふくよかさを見事にバランスよく仕上げたワインに「賞賛の嵐」フランスとアメリカを代表する2つのワイナリーがカリフォルニアのナパ・ヴァレーに、まるで宇宙基地を思わせるワイナリーを建設。その外観にふさわしい非常に高品質のカリフォルニアワインをリリース。今やカリフォルニアワインの最高峰と呼ばれています。
1970年、ナパのワインは世界に通じるはずと考えていたロバートモンダヴィと出会い、78年にはバロンフィリップはモンダヴィをボルドーに呼び寄せます。初の共同のワインは79年でした。そして80年に二つのファミリーは共同事業を発表します。有名なこのオーパスワンのシンボルマーク向かって右がバロンフィリップロートシルト左がロバートモンダヴィです。下にある、イナズマの様なものはアイデアをあらわしているそうです。つまり、アイデアがバロンからモンダヴィへ交互に繋がっている様を表しているのです。

2.カレラ(Calera)
カリフォルニアのロマネコンティと呼ばれるカリフォルニア・ピノノワール最高峰
カレラワインカンパニーの歴史は今から30年前にさかのぼります。
『カレラ』オーナーの“ジョシュ・ジャンセン”氏はエール大学入学後、オックスフォード大学に留学、留学中イギリスで毎日飲んでいたワイン(特にブルゴーニュワイン)の世界にひき込まれたそうです。
フランスでワイン造りのいろんな経験を得た彼はアメリカでは決してできないといわれている最上のピノノワール造りに挑戦することを決め帰国、自分自身の足でカルフォルニアの「ロマネ・コンティ」をつくるという夢をかなえる事のできる土地を2年もの間探し続けました。
そして、ようやくサンフランシスコから南に150 キロ、大西洋から40 キロメートル内陸に入った、カリフォルニアで最も高い標高2,200 フィートのマウント・ハーランの頂上近辺に石灰質が豊富にある冷涼な土地を見つけ出したのです。
1975 年には、テロワールが少しずつ違うパーセル、リード・ヴィンヤードに5エーカー、セレック・ヴィンヤードに5 エーカー、ジェンセン・ヴィンヤードの14 エーカーのそれぞれにピノ・ノワールの葡萄を植えていきました。
1977 年1000 フィート低い場所に電気と電話の使用可能な醸造所を購入し、葡萄を山の頂上まで車で運び、平地の醸造所で行われているポンプで汲み上げたりするのではなく、テラスの段差を利用した重力流動ワイン醸造所を造り始めます。1978 年から生産量は少ないけれどカリフォルニアにおいては上質なピノ・ノワールを造りはじめました。
現在では、ライアン、そして、新シングル・ヴィヤード、ド・ヴィリエにてピノ・ノワールを栽培しています。“ジョシュ・ジャンセン”氏が手がけた『カレラ』が今や、本当に「カリフォルニアのロマネ・コンティ」と呼ばれるようになり、アメリカ国外、世界中のワイン愛好家に知られるようになりました。

3.オー.ボン.クリマ(Au Bon Climat)
カリフォルニアワイン・ピノノワールの怪人
オー・ボン・クリマは1982 年に設立しました。Au Bon Climat のワイナリー名はフランス語で「よく露出しているブドウ園」と言う意味です。
カリフォルニアのサンタ・バーバラ・カウンティーで栽培されたブドウから国際的に認められているピノ・ノワール、シャルドネおよびピノ・ブランのワインを栽培しています。オー・ボン・クリマのワイン醸造所は、世界的に有名なビエン・ナシード・ヴィンヤードにあり、ワインメーカーでありオーナーであるジム・クレンデネンが所有しています。
オー・ボン・クリマは、1989 年と1990 年ともにロバート・パーカーによって、世界のベストワイナリーとして掲載されました。また、ジム・クレンデネン自信は、ロサンゼルスタイムズで1992 年のイヤー・オブ・ワインメーカー、2001 年にはフード&ワイン・マガジンで、イヤー・オブ・ワインメーカーに選ばれています。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0